統べる者として・・・、残党一掃作戦・・・・・・
昔から、決まり文句のように言われる言葉がある。
“闇を滅ぼすのは、光”と・・・・・・
だが、現実問題、本当に闇を滅ぼすのは何なのだろうか?
神々の放つ力強い聖なる光?
勇者のもつ勇気の灯火?
照らしきれない闇が
払いきれない闇が
そして、よみがえる闇が
青年の呪縛となっていく・・・・・・
PAS Chapter3 第3話 統率者としての苦悩
7月15日・・・
最新式のポケギアの画面に表示される時計には、13時55分と時を示している。
そのポケギアの持ち主は、腰にもう一つ別のポケギアをぶら下げている
プライベートと仕事用等とポケギアを複数個使用する人間は別に珍しいわけではない。
もしもこの状況に珍しいことがあるとすれば、それは
ポケギアの持ち主である黒髪で黒い瞳、黒地のスーツにお揃いのズボン・・・と
見事に上下全てを黒一色で統一した服装をしている青年がこの場所
ハナダシティ郊外、少し田舎のほうにいるということだ。
ここをしばらく南下して行くと、ヤマブキシティのゲートがあり、そこを越えれば大都会ヤマブキシティがある。
街外れで待ち合わせ、にしては少々街を外れすぎているようにも思える。そんな微妙な場所だ。
夏の日差しが容赦なく黒地のスーツの青年に降り注ぐ
道路にはゆらゆらと陽炎が見え、気温の高さと日差しの強さを物語る
そんな中を青年は目を瞑りひたすら立っている。
ただ腕を組み、やや俯いて立っている。
本当にただそれだけなのに、青年からはただならぬものを感じる
常人ならまず近づきたいと思わないような雰囲気が包み込んでいるようだ・・・・・
じっとりとした時間が流れる・・・・・・
しばらくして青年のポケギアが14時を示した。
それと同時に、青年は瞑っていた瞳を開く・・・・・・
「これから、残党一掃作戦を開始する。」
青年の言葉を聴くのは、いつの間にか青年の前に並んでいた男女4人。
何れも青年よりも年齢は上のように見える。
また、その服装は少々はでで、赤地のスーツやオレンジ色の生地のスーツ
黒地のスーツに、同じく黒地のカットソーのワンピース。
そして、どの服にも胸に赤い「R」のエンブレムを付けている
この事実が指し示すことは、たった一つだ。
彼らが真ロケット団の幹部クラスの上級トレーナーたちであるということ。
そして、当時、このエンブレムを所持していた4人といえば
無論、“彼ら”だ。
ロケット団 四聖獣・・・
対人戦闘を主体とした戦闘訓練を積んだ、“トレーナー”。
「斬撃」・・・朱雀のエッジ
「爆撃」・・・青龍のボム
「鞭撃」・・・玄武のウィップ
「刺撃」・・・白虎のニードル
彼らは相手の心身を打ち砕くような残酷非道な攻撃を得意とする。
その力、その存在、全てがまさに闇の世界の住人と言えよう。
当初、彼らは四聖獣の名を持った強化されたポケモンを使用していたが
4年ほど前の戦いのときにビルの倒壊に巻き込まれて死亡してしまった。
その後、真ロケット団首領であった目の前の青年、レッドを裏切り者として
3年ほど前に数百人以上の団員を率いて戦いを挑むも、敗北。
また、1年ほどまえからレッドと和解し、現在はロケット団の解体におわれている。
そんな彼らがレッド、いや、ブラックに召集された。
それにはこんな事情があった。
「もう一度、あいつら・・・・・・いや、ヤツらの情報を頼む」
ブラックは、赤地のスーツの男、朱雀のエッジに話しかける。
「はい、連中は・・・いえ、反逆者たちはハナダで生活していた更生成功者たちを
裏切り者として襲撃、その結果、重症1名 軽症2名の被害となりました。
襲撃した反逆者たちの人数は15人、自宅に押し入って、ポケモンを展開後
無抵抗の更生成功者に集団暴行・・・即ち私刑を加えたとのことです。」
説明する声は、あの時、この事実を報告を聞いたときの声だった。
どうやら、エッジがブラックに連絡をつけたようだ。
「とりあえず、現場に行ったほうがいいな・・・」
ブラックはそういうと、現場へと向かうと、その後を4人がついていった・・・
ロケット団は今、分裂状態にある。
その理由はいくつか存在するが、大きな理由が三つ
一つは、社会復帰の拒否
当然と言えば当然の意見だろう。この組織へと加入した時点で
現実の社会から逃げ出し、反社会の生き方を選んだのだから
二つは、首領が嫌い、よって反抗。
これも解らなくはない。3年ほど前の戦いでブラックにめためたにやられたのだ。
病院送りなど当たり前、自分の手持ちであるポケモンを殺されたりもしたのだから
憎しみからの反抗は当然と言えよう。
三つは、サカキへの信奉
これは、初期の段階から入り続けている者の意見として多い。
どれだけ強力なカリスマを持ち合わせていたかは、身をもって知っている。
サカキの復活と、ロケット団の復活を信じるものは数多い。
これらの意見を持った団員たちが、独自にレッドたちに反乱を起こしていのだ
しかも、途中脱退者が甘い汁を吸おうと一緒に集ってきているのがさらに状況を悪くしている。
人間という生き物は、群れると強い。
“群れてしまえば大丈夫”、“群れの中なら大丈夫”そういう弱い発想を元々持っている
群れの中で例えば誰か、更生した連中を妬む者がいれば、嫉妬の感情が群れ全体に広がり
今回のような事件へと発展してしまう・・・。
ブラックが再び首領となることでロケット団という組織を解体は確かに始まった。
四聖獣たちと共同して団員たちの説得にあたり、社会復帰への道をひたすら教え込んだはずだ。
そして、受け入れ先に頭を下げて、家族や親族に頭を下げて
時に殴られて、蹴られて、罵声を浴びさせられて、ポケモンに追い払われて・・・・・・
全て、もう二度と戸惑いの道を歩ませないためにやっていることも
彼らには理解もされないし、逆に裏切り者扱いである。
「・・・ヒデェな・・・・・・。」
黒地のスーツに眉なしスキンヘッドの男、ニードルが現場となった部屋に入ってみての一番初めの感想だ。
現場となった場所はとあるマンションの一室で、6畳一間という非常に質素な部屋で、一応、気持ち程度ベランダが存在している。
襲われた仲間たちは、3人で共同で生活をしていたらしい。この狭い部屋で3人眠り、生活するのは間違いなく大変だ。
しかし、家財道具は全てぶち壊され、ベランダとの境になっていたスライドドアの窓ガラスは割られている。
さらに炎ポケモンがどうやら火を放ったようで、フローリングの床にこげた跡がいたるところにある。
これでは、もしもケガから復帰してもこの部屋で暮らしていくことはできないだろう・・・
「・・・コレは・・・・・・」
ニードルが壁にたくさん付着している、赤い何かを見つけた。
それは、素人目でも解る血痕・・・・・・。
15人から私刑にされたという言葉が、気持ち悪いほど解る。
この場所で殴られ、蹴られ、ポケモンに攻撃されて・・・・・・
無抵抗を貫き通したのか、それとも抵抗などできなかったのか
・・・・・・抵抗したくなかったのか・・・・・・。
考えれば考えるほど、この惨状を見れば見るほど、自分の決断が正しかったのかと不安になってしまう・・・
そもそも、“ロケット団をなぜ解体するのか”これが今一つ説明不足なのだろうか
あの時、ブラックが協会から脱獄したロケット団団員の追撃を命じられていた時点で
彼らはあの異常な協会からの追撃者におびえ続けなければならない。
追撃者の恐怖は、追う側だったからよく知っている。
人数、情報網、追撃者の実力・・・並のトレーナーやちょっとしたポケモンでは到底太刀打ちできないほどだ。
まずその恐怖からの離脱が利点として挙げられる。
そして、逃げることに精一杯だったロケット団では、悪事を遂行するという基本活動を行うことができない。
この状態では、ロケット団そのものが機能しているかどうか疑わしいものだ。
ならば、妙な呪縛に縛られ続けておくよりかは、自由に生きることができるほうがよい。
そう判断した結果が、ロケット団を解散、解体するという答えにつながったのだ。
だが、首領が戻ってきたのならば、再びロケット団として機能することは可能なはずだ。
しかし、あの時“彼”は青年との約束を守り、悪事を遂行する力、知識、技術を伝承させなかった。
青年、ブラックが“彼”から学んだ力は“組織の動かし方”や“組織の性質”、“組織の動き”等で
もともとブラックに芽生えかけていた“統べる力”を強化しただけに過ぎない。
組織の上が悪事を遂行する方法や、目的を定かにしていない以上は、組織レベルでの悪事など不可能なのだ。
特に、ロケット団という組織は首領の権限がほぼ絶対的である。
その首領が悪事を遂行しないのならば、下もするわけにはいかないというのが筋だ。
しかし今回は、その筋はずれなことをやられてしまった。
(今回といっても、このような事件は既に多発しているのだが・・・)
現場を後にして、被害にあった元仲間たちの見舞いに行った。
元仲間たちは思ったよりも元気で、一ヶ月も入院すれば大丈夫とのことだ
だが、その一ヵ月後からが大変なのは言うまでも無い。
そのことを考えると、胸が痛んだ・・・・・・
時は流れて、20時・・・
流石にこの時間となると、いくら夏場と言え周囲は真っ暗だ。
街にはさまざまな光が煌いて、空の明るさを隠している。
目先だけしか照らさない明かりの下で、闇の中を影が動く・・・
蒸し暑い、熱帯夜の夜、闇への扉は開かれた・・・・・・
「・・・裏切り者の偽首領が、偽幹部と一緒に登場だ・・・・・・」
ハナダシティ郊外、集合場所としていたところに再び戻ってくると
闇の中に、声と興奮した息遣い、そして無数の人の気配が感じ取れた
「あら、コレは大変ねぇ・・・」
ウィップがごくりとつばを飲み込んだ
闇の中から見覚えのある黒い服を着た、彼らが現れた
「話し合いが通じる方々じゃありませんね。」
エッジは右手にモンスターボールを握ると。四聖獣たちは各々、戦闘の準備を整える。
組織を解体するとき、誰かが責任を持って行えば混乱は最小限で済む。
これも、“彼”の教えの一つ。
逆に考えれば、組織を解体するのであれば、組織を統率しなければならない。
そして、組織に生きるということは、組織に従うと言うこと。
従えないのならば・・・・取り除けばよい。
言うなれば“間引き”。
従えぬものを、排斥する・・・・・・
ブラックもボールホルダーから、ボールを1つ取り出した。
「悪いが・・・お前たちを潰す!!!」
再び闇へと返る。
もう、きっと戻れない・・・・・・
闇の中の反乱分子たちのポケモンが展開される
ラッタ、ヘルガー、ゴルバット、ドガース、レアコイル・・・・・・
それに対抗するのはニョロボン、カブトプス、ウツボット、ゴローニャ、パルシェン。
数の上での戦力比率はほぼ10対1。
どうやら、襲撃した15人が援軍を要請したようだ。
それもそうだろう、最重要ターゲットがいるのだから・・・
「ニョロ、“ばくれつパンチ”だ!!」
ブラック目掛けて鋭い前歯を剥き出しにして飛び掛ってくるラッタを
ニョロボンのニョロは、タイミングよく飛び掛ってくるラッタの顔面に
拳を打ち込むと、メキッと音を立ててラッタは戦闘不能となった。
「カブトプス、“きりさく”!!!」
やはり、ブラックを集中的に狙っているようなので、エッジのカブトプスが
ニョロのカバーに回る。纏わりついてくるズバットを、鋭いカマで斬りつける。
2匹、3匹・・・と次々に襲い掛かるポケモンをひたすら斬りまくる
その度に、凄まじい斬撃音が響き渡る。
「フフフ・・・“つるのムチ”よ!!」
一匹のウツボットが敵陣に突っ込むと、猛烈な速さでムチを振り回す。
ヒュンヒュンとムチが高速で振り回されて、次々とポケモンたちをひるませる。
当たり所が悪かったポケモンは、その場で蹲ってしまう、しかしそこへも
容赦なく鞭は打ちつけられる。
「・・・パルシェン、“つららばり”!!」
その一声で、パルシェンは小さなの針を無数に発射した。
まるで、ガトリング砲のように大量のつららが猛スピードで射出される。
ほぼ直線状に飛んでいくつららは、ポケモンとトレーナーの身体に突き刺ささったり
接触して、その身体に擦過傷をつけていく。
ブラックたちは、反乱分子たちをほぼ一方的に潰していく。
たった一人で数百人を相手にした男がいるのだから、ありえない話ではない。
反乱分子たちのポケモンの攻撃は次々と捌かれ、確実に戦闘不能にされていく
「グッ・・・・ならば・・・・」
一人の反乱分子が、号令をかけると物陰に隠れていたトレーナーがポケモンと共に姿を現した。
「・・・伏兵!!」
完全に意表をつかれたブラックは驚きの声を上げる。
体勢を崩してしまい、攻撃への対応が遅れる。 そして、ボールホルダーのボールを掴みそこなった
「・・・・・・ッ!!!」
ギリギリのタイミングでニョロが主人を守るためにカバーに回る。
飛び出してきたポケモンはまたラッタのようで、先ほどと同じように
顔面に拳を打ち込まれると、一撃で戦闘不能となってバタリとその場に倒れた。
伏兵のトレーナーは、ブラックの真横からポケモンと共に飛び出してきた。
相当な戦闘技術と経験を持つブラックがここまで取り乱すのだから
どうやらこのタイミングに全てを賭けていたようで、気配の消し方、息の殺し方が完璧だった。
そして、直感的にラッタの前歯が狙っていたのは、自分の頚動脈のだったようだ
殺意をこめられた攻撃に、自分の行動と存在に後悔を抱きそうになった・・・・・・
ボツッ!!!
鈍い音がした。
その衝撃に倒れるしかなかった。
どうやらポケモンに気をとられすぎて、トレーナーからの攻撃に気を回せなかったようだ。
ツー・・・・・・
何かが伝っていく感覚と同時に、とてつもない嘔吐感と気持ち悪さに襲われた
硬い何か、恐らく当たった感じから鉄パイプの類だと推測できる。
「ハァハァハァ・・・・」
先ほどのトレーナーは容赦なく血のついた鉄パイプを振り下ろす。
頭部を集中的に狙っているようで、衝撃ごとに意識が遠のいていく・・・
逆上して襲い掛かりたくても、視界をふさぐ赤黒いものが世界を染めていく
闇に死するとはこういうことなのだろう。
ドクン。
ドクン。
ドクン。
脈打つごとに、何かが壊れていく
攻撃を受けるブラックに、応戦に回っていたニョロが気付き
狂ったように攻撃を加えるトレーナーを殴り飛ばした。
ドクン。
現存する闇を滅ぼすには・・・
ドクン。
・・・・・・より強大な闇が必要だ。
ドクン。
レッド・・・、いや、ブラックはニヤリと笑うと、
立ち上がり自分の足元に転がっていた、戦闘不能状態のラッタを思い切り蹴り飛ばした。
血だらけの頭と顔。
大切な何かが壊れた。
「邪魔だ・・・・・・」
冷たい声。
統べる者・・・・・・ではない
まったく別の何かが、自分の心と思考を蝕んでいるような感覚。
いつか、そう、確か、あれは刑務所での戦いの時
自分が再び呼び覚ましてしまった、恐るべき人格。
真首領として、ロケット団の首領として、いつしかもっていたもの
仲間を傷つけることに躊躇いをもたない
異常な戦闘に戸惑わない・・・・・・狂気の人格。
この人格は、元々自分が秘めていたのか、それとも、そう変わってしまったのか
・・・・・・“植え込まれた”のか・・・。
何れにしろ、その真相を知る術は今の自分には存在しない。
ただ、今自分に存在するのは
殺戮と破壊への執着だけ・・・・・・
「・・・・この場で、一掃する・・・・!!!」
ブラックはボールホルダーからとあるボールを取り出した。
禍々しきオーラを放つ、自然の生み出した破壊神を封じ込めたボールを・・・・
「いくぞ、ギラン!!」
ボールから呼び出される巨体、まるで怪獣映画を見ているような気分になった。
出現した巨体は、四聖獣たちまでも畏怖させ、戦闘が中断される。
月光が照らし出したその巨体の頭部に立つのは、月光を背に受けた暗黒の影。
「・・・お、臆するな!! こんな場所で攻撃をするわけが無いだろう、脅しだ!!!」
先ほど伏兵への号令をかけた反乱分子のトレーナーが、そう声を張り上げると
再び戦闘が開始された。しかし、ギランへと攻撃を仕掛けようとするものは一人もいない
攻撃する勇気が湧いてこないのだ・・・・・・
「揮わぬ力に意味は無い・・・・・・。いいだろう、闇を、狂気を見せてやる・・・・。」
ブラックの口調は完全に変化しており、全くの別人と言えよう。
しかし、これに似た口調と雰囲気を放つ存在があの時にいた・・・・・・
「ギラン、潜在能力を全て引き出すぞ・・・このエリア一帯を消滅させる・・・・・・」
暗黒の瞳に力がこもり、意識が集中されていく。
同時にギランの瞳にも力がこもりだし、全身から白いオーラが漂い始める。
「究極連携、全エネルギー開放、ギラン、“はかいこうせん”!!!!!」
ギランの瞳が夜の闇に明るく輝くと同時に、四聖獣たちはその場から距離をとった。
また、ギランの変化に気がついていた反乱分子たちも、ある程度は距離をとっていた。
口元あたりで収束されたエネルギーは一本の閃光となって、ハナダの夜に輝いた。
「ひっ」
反乱分子たちの断末魔の声もかき消されるほどの爆音と衝撃波
エネルギーの爆発が、ハナダシティに早すぎる朝をもたらす
木々はなぎ倒され、草むらは消滅、池は干上がり、家屋は倒壊する。
直撃地点を中心に作られた大きなクレーターには、逃げ遅れた者の遺留品となったものが無数に壊れて残っている。
人やポケモンの死骸さえも確認できない。 あるのは無と化した大地だけ。
おそらく、あの場にいた反乱分子のトレーナーたちは、この世界から消滅しただろう
この世に存在した証もなく、無へと返されてしまった・・・・・・
どちらも“痛み”など無い。
「・・・この調子でいくぞ・・・・・・。」
ギランをボールに戻したブラックは、ニードルの声に頷くだけだった。
完全に一線を越えた自分。
取り戻せない一線を越えた自分。
だがこれも、自分の選んだ道・・・・・・
「・・・ああ、終わらせよう。」
いつしか口調も戻り、今の行いが全て記憶によみがえる。
自分と、行動への恐怖が湧いたが、そんな感情に時間を割くことはできない。
これが自分の選んだ道・・・
自分を捨てる覚悟の道、もう、戻れない道・・・
「・・・・とにかく、この場所を離れるぞ・・・・・・」
先ほどのダメージが大きかったのだろう、ふらふらとした足取りでブラックたちはこの場所を後にした。
この後、ブラックが協会にこのことを申告。
目的のための戦闘ということで協会が動き、不発弾が爆発したということで事は片付けられた。
闇は、どこまでも深い・・・・・・
昔から、“光あるところに影あり”と言う。
光があれば闇が発生するのは自然の摂理であり、100パーセント消し去ることはできない。
そう、この世界、いや、現実世界には“絶対”のものは存在することができない。
発生した闇への抑制力は闇を使うしかその術は無い。
青年は闇へと手を染めて、闇の世界の呪縛に拘束されていく・・・
本当の闇の世界へようこそ
ここからの戦いは、堕ちきった闇の戦い。
覚悟せよ、これが闇。
目を背けることも許されない、闇の世界へ・・・・・・
第4話へ・・・