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 集結する希望・・・、レッドを救う戦いの始まり・・・





 アサギシティに集結し始める、トレーナーたち。 それは「図鑑を持ちし者」たちである。

彼らは今までにも多くの事件を解決に導いてきた凄腕のトレーナーたちだ。

それぞれにポケモンに対する才能を持ち合わせている・・・。

いくつもの思いが錯綜するなかで誰が真実を掴み、誰が勝利者となるのか・・・。

その答えはこの街にある一つの施設、「バトルタワー」にあることだろう。

なぜなら、そこに「彼」がいるのだから・・・・・・。







 PAS 第9話 四つの道、真実への道







 アサギシティ郊外、ここに6人の男女が集結していた・・・。

「シルバーの情報から、総司令部となっているのはココです。」

クリスはアサギシティの地図を広げると一箇所を指差す。

そこは待ちのはずれにあるポケモン協会の施設で、アサギシティ一の大きさを誇るビル。







「・・・・・・バトルタワー?」







 バトルタワー・・・・・・

そこは多くトレーナーたちがバトルの腕を試すポケモン協会の施設。

5階建てのビルで、各フロアにバトルステージが完備されている。

また、多くのトレーナーの情報交換の場になったり、ポケモン交換なども行われている憩いの場。





グリーンの疑問の声も当然であろう。 何かしら特殊な設備があるわけではないのだ。

しかし、一つだけ考えられることがある。 

「豊富なバトル場、完璧なバトルのバックアップ設備・・・・・・。」

ブルーやグリーン、シルバーといった鋭く、切れ者であるものは気付いた。

「・・・・・・罠・・・?」

グリーンがそう呟くとブルーとシルバーもその意見に賛同する。

「怪しすぎるわ・・・。 自然と戦いを強制させられる環境に持ち込まれる・・・。 間違いなくね・・・。」

「・・・話が旨すぎる。 ねえさんが言うとおり、戦いが必ず発生するシチュエーションが生まれやすくなる。」

そして何よりも、偵察してきたシルバーがこうして無傷でこの場に居ることが非常におかしい。

現在、街中に3000人のロケット団員が配置されているのだ。

いくらシルバーの気配の消し方などが旨いとしても、あっさり本拠地を晒すほど愚かな集団ではないだろう。

「泳がされているのかしら・・・。」

ブルー髪をかき上げる、きれいな茶髪が風に揺れる。






 風、ふと一行の上空を大きな影が通り過ぎる・・・。

影の正体は最新式の低公害エンジン搭載の飛行機だ。

その飛行機は付近の草原に着陸すると中から3人降りてくる。

一人は、白い帽子をかぶっている。

そしてもう一人はバンダナをしている。

さらにもう一人は遠目でみてもわかるほども緑色の髪の毛をしている。

その3人は歩いてアサギシティに向かい始める。

「ここか・・・。 ここがアサギシティ・・・。」

白い帽子をかぶった一人がそう言って街を見つめる。

「故郷(ふるさと)のためったい。 ここでやめさせるったい。」

バンダナを結びなおし、どこかの訛りで話す一人も街を見つめる。

「ダイゴさんも後から来るって言っていたことだし、僕たちはできることをやろうよ。」

緑色の髪をした一人も街を見つめて言う。

そして3人は街に入ろうとしたのでゴールドが3人を止める。

「お、おい!! ちょっと待てよ!! あんたら何者だ!?」

ゴールドは3人の前を通せんぼして3人に問う。

「ふーん、僕たちだけじゃないんだ・・・。」

白い帽子の一人が不思議そうに見つめる。

「とにかく、何者か知らねーけどうかつに首を突っ込まないほうがいいぜ・・・。

 なんてったって、敵はカントー、ジョウトじゃあ最強と名高い一人なんだからな・・・。」

ゴールドは若干俯いて言った。 だが、俯きながらも彼の瞳は炎のように燃えている。

「ちょっと待つたい!! だいたいアンタ名前を聞くときは自分から名のるものったいよ!!」

「一応、常識はついてきたみたいだね・・・。 前の君からは想像もできない進歩だよ・・・。」

白い帽子の一人がさらりと言うと、バンダナで訛りの一人は彼を睨み怒鳴り始めた。

「なんね!! なんかもんくあるとよ!?」

「褒めてあげたんじゃないか!!」

2人は今にも一触即発の状態だ。 そこへ緑色の髪の一人がわって入り2人をなだめる。

「今日のところはそれくらいにして・・・、話を元に戻そうよ・・・。」

緑色の髪の一人は少し困惑気味の声を出しながらも手馴れた手つきと言葉で2人のやり取りを抑えさせる。

その一人の介入のおかげで2人はそっぽを向き合いながらも言い合いだけは止めた。

「おい・・・、おまえら・・・、オレをシカトしてんじゃねーよ!!」

今度はゴールドが怒り出した、それにつられてバンダナと訛りの一人が怒り出した。

「アンタも、しつこいと!! 自分から名のらないからシカトされるとね!!」

ゴールドとバンダナと訛りの一人が睨み合う。

さすがに収集がつかなくなりそうだったので、一行と緑色の髪の一人とで2人を落ち着かせる。








 しばらくして、ある程度話を聞くと互いに目的が同じようだったので共同戦線を張ることになった。

「共同戦線を張るなら、お互いをもっと知らないと・・・。」

というイエローの意見で自己紹介しあうことになった。

一行の紹介があらかた終わるといよいよ3人の自己紹介が始まった。

まずは白い帽子の一人が前に出る。

「ボクの名前は、ルビー。 14歳。 趣味はポケモンの外見を整える事と、裁縫かな?」

次に、バンダナと訛りの一人が前に出る。

「あたしの名前は、サファイア。 13歳たいよ。 趣味はポケモンバトルったい。」

一瞬、ルビーがちゃちゃを入れようとしたが、緑色の髪の一人にまあまあとなだめられた。

そのなだめていた緑色の髪をした一人が今度は前に出る。

「ぼくの名前は、ミツルです。 14歳です。 趣味は特に無いです。」

とりあえず紹介は終わった。 本来なら「質問タイムよ♪」なんて言い出すブルーが今日はさすがに真面目だったため

そこはカットされた。

3人の紹介と、ある程度聞いた話をまとめるとどうやら誰かの差し金で来たようで、その送り出した本人も後に参戦する

ということがわかった。そして自分たちは故郷を守る為に此処に居ると。 

後に来るであろうその人物は今はおいて置いて、ルビーたちに現在の状況を話しだすブルー。

敵の本拠地であるバトルタワーの場所、この戦い自体が罠である可能性があること、そしてなにより今回の事件を起こした

張本人はどうやら自分たちの仲間でるあることなどである。

その話を聞くとルビーは表情をほとんど変化させずにブルーたちに言った。





「虎穴に入らずんば、虎児を得ずですよ。」 と。





ルビーの意見に他の2人も同意しているようだ。 その証拠にルビーたちの瞳が力強く輝いている。

3人の覚悟を見たブルーとグリーンは3人とゴールドたちにシルバーが持っていたもう一つの地図を広げる。

そこには、バトルタワー内部のことが細かく記されていた。 そう設計図である。

シルバーは本拠地がバトルタワーであることを知った後、アサギシティの役所に侵入しこの設計図を入手していた。

バトルタワーに入るには正面からと裏口からしか入れないように見えていたが、設計図を見ると東側と西側に

通路として利用できそうな喚起ダクトがあることがわかる・・・。

「・・・そこでだ、まず3000人を相手にするわけにはいけないから、今から3人一組で1グループを形成する。

グループ分けは各地方別でいいと思う。 要するに、カントー組、ジョウト組、ホウエン組だ。 うかつにコンビネーションが

崩れるとそれだけで命取りになるからな・・・。その後、南、西、東の各方角から街に侵入して、団員を撹乱しながら

バトルタワーを目指す・・・。」

グリーンは今回の作戦の概要を話し続ける。

「・・・到着後、東側のダクトからジョウト組が、西側のダクトからホウエン組が、そして俺たちカントー組は

正面突破を仕掛ける・・・。 時間的なロスを防ぐために全員侵入する方角の侵入経路からバトルタワーに侵入してもらう。

・・・侵入後の目的はただ一つ・・・、レッドいや・・・首領 ブラックを倒すことだ・・・。」

最後の方のグリーンの声は暗かったが、目には闘志がたぎっている。






各グループが移動を開始しようというときに、最後に一言ブルーとイエローから全員に伝えられた。

「みんな、くどいようだけどこの戦いは罠の可能性が非常に高いわ・・・。 気を引き締めてかかるのよ・・・。」

ブルーが言い終わるとイエローが前に出て全員に言った。

「お願いです・・・、ブラック・・・、いやレッド、レッドさんをお願いします!!」

イエローの涙ながらのお願いは確かに全員のもとに届いた、しかしその言葉をどう捕らえるかは

受け止めた本人の心境によるであろう・・・。








はたして、レッドは助けられるのか? またはレッドは倒されるのか? いやブラックが倒されるのか?

ブラックが勝つのか? レッドが勝つのか? 全ての答えはバトルタワー・・・そこにある・・・。














 一方、ダイゴの仲間集めは終了していた。 彼はその仲間とともに北側からバトルタワーに侵入する。

彼の集めた仲間は総勢10人・・・。はたしてどのような結末を迎えるのだろうか・・・?







 交錯する数々の思いが、後にいくつもの奇跡と戦いを導くことを彼らは誰一人わかっていなかった。

  今、真実を求めて東西南北から思いが駆け抜ける・・・・・・。











 第10話へ・・・