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時は流れ、2年の歳月が過ぎた・・・・・・。



此処に一人の女性がいる。

美しい金髪、丸みを帯び始め、そして小柄な体。
 
墓前で花を供えた女性・・・「イエロー」である。

このとき16歳、レッドの2つ下である。

彼女は2年前からレッドと交際していたが、この2年間一度も彼に会っていない。

電話や手紙、それなりの行事になればプレゼントを贈っていたらしいが、一度も会うことは無かった。

そんないつ壊れるかわからない非常に不安定な関係ながらも交際は続いていた・・・・・・。











 PAS 第2話 再会、そして変わらぬ想い










 ある日、イエローに朗報が届く。 友人兼先輩、頼れる姉御「ブルー」から。

「レッドが帰ってくるそうよ、グリーンの話だと今日の夕方くらいには。」

その一言を聞くとイエローは感激のあまり大きな声でブルーに言う。

「ホントですか!!! ブルーさん!!!」

その声があまりに大きかったのだろう、ブルーは手で両耳を覆っている。

よほどうれしかったのだろう目をキラキラ輝かせてブルーを見る。








レッドさんに会える・・・・・・。








そのことだけでイエローの心はいっぱいになった。

ブルーはとにかくイエローを落ち着かせるために手で「落ち着け落ち着け」とジェスチャーする。

なだめられたイエローは自分の言動に気づき顔を赤らめる。

少し間をおいて、ブルーが

「ということで、今日は夜にグリーンの家でパーティやらない? ジョウトの3人も呼んでね。」

そう笑顔でイエローにいうと、イエローも笑顔で

「ハイ!! じゃ、準備しないと・・・。」

「“愛する人”に久しぶりに会えるんだからとびっきりおいしい料理でも作ってきなさい、セッティングは

私とグリーンでやっておくから。 任せなさい! それと、アイツの驚いた顔を見てやりたいから、パーティーのことは

秘密にしてね♪」

要するにサプライズパーティを開くわけだ。

“愛する人”を強調されて少し照れながらもコクリとうなずくとイエローは自宅へと帰った。

「さて、グリーンに電話、電話〜♪」

ポケギアでグリーンに電話を掛ける。

(もちろん、設営費はレッドとグリーン持ちよね♪)

黒い笑みを浮かべながらグリーンにつながるのを待っているのであった。










 トキワの自宅へ帰宅途中のイエローはマサラ〜トキワ間の草むらにいた。

浮かれ気分で歩いていると、前方不注意していたためか一本の木に頭をぶつける。

「イタタタタ・・・。」

ぶつけてしまった額に手を当ててそこをさする。

(ちょっと浮かれ過ぎたかな・・・)

自分の行動を反省すると気を引き締めて自宅へ戻るとする、すると自分の背後に殺気・・・

おそるおそる後ろを振り向くと一匹の殺気だったピジョットが・・・

どうやら、さっきの木でお休み中だったがイエローがぶつかった拍子に起きてしまったようだ。

熟睡中を起こされたピジョットの怒りは深いだろう。

苦笑いを浮かべながら腰に手を当ててボールを探る。






(あっ、今日、丸腰だった・・・・・・。)






通いなれたマサラへの道にポケモンは不要と、いつものメンバーはトキワの森で放し飼いだ。

イエローの顔がみるみる青ざめる・・・。

野生とはいえピジョット、伊達に最終進化までしてはいない。ポケモンの力無しで対処は難しいだろう。

襲われたらまずケガすることは確実だ。

そうこうしているうちにピジョットが攻撃姿勢をとる。翼を大きく広げ羽ばたく、そう“
かぜおこし”。

猛烈な暴風がイエローを襲う。

「クッ、風で目が開けられない・・・!」

その中でもうっすらまぶたを開けてピジョットの様子を確認する。

ピジョットは次の攻撃姿勢に移る・・・、大きく滑降姿勢をとるとピジョットの体が輝き始める・・・

「ゴ、“
ゴッドバード”!?     ハ、ハハハ、レッドさんに会えなくなっちゃうな・・・・・・。」

風は止んだが、イエローは恐怖で動けない。










(レッドさん!! 助けて!!)











無常にもイエロー目掛けてピジョットは突っ込んでくる、イエローは硬く目を閉じた・・・
















突如、フワッと体の浮く感覚にイエローは襲われた。そのとき感じたのは懐かしい温もりであった・・・・・・・。









「“
ばくれつパンチ”!!」







 イエローの耳に響くのはまさにあの人の声だった・・・。




一匹のニョロボンの打撃は直進的に進んでくるピジョットの側面を見事に捕らえた。

横からの衝撃によってピジョットは滑降姿勢を解かれ地面に大きく叩き付けられた。

さらにピジョットは“
ばくれつパンチ”の影響で混乱状態だ。

「“
ゴッドバード”みたいな、直進的な攻撃は側面が弱いんだ・・・・・・。」

レッドはニョロに命を下す。


「ニョロ!もう一発“
ばくれつパンチ”!!」


「ニョロ」と呼ばれたニョロボンは混乱状態のピジョットにさらに追い討ちを掛ける・・・。

しかし、直撃寸前でニョロは攻撃を中止した。 寸止めである。

実力差を悟ったのか、ピジョットはいつの間にか混乱も解け、空を飛んで逃げてしまった。











ピジョットを見送るとレッドは抱きしめていたイエローをちゃんと立たせる。

「大丈夫か・・・?」

レッドはイエローに声を掛ける、

「ハ、ハ、ハイ・・・。」

その声を聞くとレッドは大きくため息ををつく、安心と呆れ両方のため息だ。

「まったく、そのおっちょこちょいは変わらないなぁ。」

「そ、そうですか・・・?」

まだイエローは現状把握ができていないようだ。

「何で此処にいるんですか・・・? 夕方に来るって・・・。」

「いや〜、早めに帰ってきてみたんだけど・・・ダメだった?」

「そ、そんなこと無いです!!・・・・・・というよりもっと早く帰ってきてほしかったです・・・・・・。」

暗くなったイエローを見てレッドはとても穏やかな表情で

「ごめんなイエロー・・・寂しかった?」

それを聞くとイエローは小さく頷いた。

頷いたイエローを優しく抱きしめると、

「今はこうやってそばにいるから・・・許してくれる?」

また、イエローは小さく頷いた、そしてレッドの胸に顔をうずめる。 
 
しばらくして頷くイエローが泣いていることにレッドは気づいた。



(本当に寂しかったんだな・・・)



罪悪感を感じながらイエローを抱きしめながらも、イエローの頭を優しく撫でた。










また、しばらくその状態が続くとレッドはふとイエローに聞いた。

「イエロー今からどこか行くんじゃないの?」

それを聞くとイエローはハッとして慌てはじめた。

「あ、あ、あ、料理、料理作らなきゃ・・・!」

「? 夕飯でも作るの??」

「夕飯は夕飯なんですけど・・・。」

「なんですけど・・・、何?」

イエローは顔を赤らめながら、ブルーの言葉を思い出す。



(パーティのことは秘密・・・)



「何でも無いです〜!」

そういい残すと走って自宅へ向かった。

しばらくの間、レッドは首を傾げながら頭の上に?マークを浮かべていた・・・。














 第3話へ・・・